2017年クィア理論入門公開連続講座

クィアという言葉は聞いたことがある、ジェンダーやセクシュアリティをめぐる議論に興味がある、もう少し詳しく知りたいけれども入り口が見つからない。

そういう方たちに向けたクィア理論入門公開連続講座、なんと8年目になります。

今年の講座のテーマは、「視覚表象とクィア」です。規範や普遍性に対する根本的な異議申し立てを志向するクィアのアプローチは、「目に見えるもの」やそれを「見るということ」と、どのように関わるのでしょうか。それはまた、「見るということ」を巡る伝統的な「美術」や「美術史」の理解に挑戦を続けてきたフェミニストたちの営みと、どのように繋がっているのでしょうか。

皆様の御参加をお待ち申し上げます。

(クィア理論入門公開連続講座の概要と過去の公開講座のテーマとについては、こちらを御覧下さい。)

クィア理論で読み解く美術史—イメージの理論と実践—

講師:半田ゆり(東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程)

日時:2017年10月25日〜2018年1月10日 水曜日19:30〜21:00 (参加費、事前申込不要)

場所:東京大学駒場キャンパス18号館4Fコラボレーションルーム1

対象:10代後半以上

10/25 イントロダクション:クィア理論とは何か

11/08 フェミニズム美術史による美術史の「解体」

11/22 主体・欲望・表象:イメージと精神分析

12/06 有徴・可視:エイズ危機における可視性の戦略、その射程

12/20 様式(スタイル)としてのクィアとその商業的回収:90年代以降の展開

01/10 「女性アーチスト」が明らかにするもの:発掘し、告発し、連帯する

今年度のポスター。PDF版はこちらです→ 2017年度公開講座ポスター

 

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公開研究会『道徳的保守と性の政治の20年—LGBTブームからバックラッシュを再考する』

経済系メディアの特集を皮切りとする2010年代日本での「LGBTブーム」では、性的少数者の政治とマーケットの要請との関わり方が、しばしば問題になってきました。一方で「ダイバーシティ」や「ピンク・マネー」などのもたらす経済的利得を押し出して性的少数者への理解と受容を高めようとする戦略があり、他方で「市場の論理」への過剰な期待と依拠とは性的少数者の中にいわば「特権層」を生み出すに過ぎないという批判がある、というこの対立は、今世紀米国を始めとする世界各地の性的少数者の運動に見られるものです。
その裏で、性の政治にしばしば大きな影響力を持ってきた道徳的保守派の存在は、2010年代の「ブーム」においてあまり語られることがなかったように思われます。けれども、「伝統的」家族形態とそれを支える異性愛的ジェンダー規範との擁護を掲げる道徳的保守派の主張との対立や交渉は、女性運動やフェミニズム、ゲイ・リブやレズビアンの運動などの歴史において、常に重要な一面であり続けてきました。
トランプ政権の成立によって米国における性的少数者の政治が再び道徳的(そして宗教的)保守派との対立の色合いを強め、日本国内でも「伝統的」家族主義の強化を目指す政策が次々と打ち出されつつある現在、私たちは改めて、日本における性の政治が道徳的保守派の主張とどのような関係を持ってきたのかを、確認しておく必要があるのではないでしょうか。
本研究会は、道徳的保守の主張が性の政治に対して明確に大きな打撃を与えたもっとも近年の例として、今世紀初頭の「バックラッシュ」を再び見直すところから出発します。バックラッシュにおいて性的少数者はどのように位置付けられ、その位置付けは「バックラッシュ」と「フェミニズム」の双方にどのような効果をもたらし、そのことは性的少数者の権利保障にどのような影響を及ぼしたのでしょう。そして、当時の政治的、社会的状況から、現在の私たちは何を学ぶことができるのでしょう。

 

皆様どうぞお越し下さいませ。

 

日時:2017年8月5日(土) 14:00-17:30

場所:東京大学駒場キャンパス18号館 コラボレーションルーム1

(建物内エレベーター有。1階にユニバーサルトイレ有。)

登壇者:
飯野由里子(東京大学、クィア研究/ディスアビリティ研究)
遠藤まめた(「やっぱ愛ダホ!idaho-net」呼びかけ人代表)
山口智美(モンタナ州立大学、フェミニズム研究)

司会:清水晶子(東京大学、フェミニズム/クィア研究)

予約・参加費不要

科研費挑戦的萌芽研究「性的少数者の政治と多様な諸身体の連帯及び共存をめぐる現状分析と理論構築」研究事業

 

ポスターはこちらからPDF版がダウンロードできます。

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クィア・スペースとその行方―トランプ当選と2020の間に―

岡山大の光本順先生にお声をかけていただきまして、お話をしてまいります。

ご都合の合う方がいらっしゃいましたらどうぞお越しくださいませ。

 

「クィア・スペースとその行方―トランプ当選と2020の間に―

日時 平成29年2月10日(金曜日) 17時00分~18時30分
会場 岡山大学津島キャンパス 文法経済学部1号館2階 文学部会議室
内容
・講演 1時間強
 講演者 清水 晶子先生 東京大学大学院総合文化研究科・准教授
             (フェミニズム/クィア理論)
・質疑応答

 

ジェンダーセミナー2_チラシ

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2016A シニア表象メディア論

性表現とフェミニズム:シラバス

 

授業概要:

性表現を巡る英語圏フェミニズムの議論を概観する。制作及び鑑賞における視線の非対称なジェンダー配分をめぐる美術批評、映画理論の古典的論文を出発点として、とりわけ80年代のフェミニストポルノ論争にかかわる諸論文を中心に学ぶ予定。

 

授業計画

9/28       イントロダクション:ジョン・バージャー『イメージ—視覚とメディア』伊藤俊治訳、ちくま学芸文庫、2013年(Berger, John. Ways of Seeing. Penguin Books, 1972.)

 

10/5       Nochlin, Linda. “Why Have There been No Great Women Artists?” Art News 69 (January 1971). 2015年に再掲されたこちらを使用: http://www.artnews.com/2015/05/30/why-have-there-been-no-great-women-artists/

 

10/12     グリセルダ・ポロック『視線と差異—フェミニズムで読む美術史』萩原弘子訳、新水社、1998年(Pollock, Griselda. Vision and Difference: Feminism, Femininity and the Histories of Art. Routledge. 1988.)

 

10/19     ローラ・マルヴィ「視覚的快楽と物語映画」斎藤綾子訳(Mulvey, Laura. “Visual Pleasure and Narrative Cinema”. Screen (1975) 16 (3): 6-18.) 『新映画理論集成① 歴史/人種/ジェンダー』岩本憲児、武田潔、斎藤綾子編、フィルムアート社、1998年、126-141ページ。

 

10/26     Doane, Mary Ann. “Film and the Masquerade: Theorizing the Female Spectator”. Amelia Jones ed. The Feminism and Visual Culture Reader. Second edition. Routledge, 2010. pp. 73-84. (Originally published in Screen 23:3-4.)

 

11/2        MacKinnon, Catharine A. Only Words. Harvard University Press, 1993. Chapter 1.

 

11/9        Dworkin, Andrea. “Against the Male Flood: Censorship, Pornography, and Equality”. Drusilla Cornell ed. Feminism and Pornography. Oxford University Press, 2000. pp. 19-38.

 

11/23     Duggan, Lisa and Hunter, Nan D. Sex Wars: Sexual Dissent and Political Culture (10th Anniversary Edition). Routledge, 2006. Chapter 3.

 

11/30     Rubin, Gayle. “Thinking Sex: Notes for a Radical Theory of the Politics of Sexuality”. Henry Abelove, Michèle Aina Barale, and David M. Halperin eds. The Lesbian and Gay Studies Reader. Routledge, 1993, pp.3-44. (Originally published in Carole S. Vance, ed., Pleasure and Danger: Exploring Female Sexuality, 1984.)

 

12/7       予備週(リーディングが予定通りなら、学期末レポートテーマ検討)

 

12/14休講

 

12/21     Butler, Judith. “The Force of Fantasy: Feminism, Mapplethorpe, and Discursive Excess.” differences 2.2 (1990): pp. 105-125.

 

1/11        Williams, Linda. Hard Core: Power, Pleasure, and the” Frenzy of the Visible”. Univ of California Press, 1989. Chapter 8.

 

 

成績評価:

担当回の報告(30%)、学期末レポート(40%)、および授業中の参加・貢献度(30%)を総合的に判断する。学期末レポート課題は以下の通り:「視覚的な性的表象作品を例に挙げ、授業で扱った論文を最低二本参照しながら、その作品が発表または受容の時代/場所における性の政治にどのようにかかわっているのか、分析しなさい(5000字以内)」

 

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